ドイツ留学時代の話し【1】「アウグスブルグ」

雑感

今回は、ドイツ留学時代の話しをさせて頂きたいと思います。
私は、1986年から1990年まで 当時はまだ西ドイツだったのですが、南のバイエルン州にあるアウグスブルグという町に住んでいました。
そこは、州都の大都市ミュンヘンとは違って人口20数万人の長閑な小都市という佇まいでした。
一見古いドイツの田舎町という感じのアウグスブルグでしたが、住んでみると色々な顔を持ったとても興味深い所だというのがわかりました。
この町はドイツでも最も古い都市のひとつで、2000年以上も前古代ローマ時代に築かれました。今でも当時の城壁の一部が残っています。
中世には、イタリア フィレンツェのメディチ家と共に隆盛を極めたフッガー家が拠点とした所で、別名フッガーシュタット(フッガーの町)とも言われています。フッガーは、銀行やホテルなどと共にフッゲライと呼ばれる世界最初の慈善共同住宅を建てています。貧しい人々の為のこの住宅は、1年間の家賃が1マルク(約100円)だったと言われています。
今では観光名所となっているフッゲライは入口がとても低くて日本人の私でも、屈まないと入れない程で、当時のドイツ人はとても小柄だったからだと言われています。

また近代では、バスやトラックのディーゼルエンジンを発明したルドルフ・ディーゼルが生まれた所としても知られています。
皆さんは、ベンツやボルボのバスやトラックの他にMANというマークを付けたバスやトラックを見たことがあるでしょうか?これは、「Maschinenfabrik-Augsburg-Nuernberg」(機械工場 アウグスブルグ-ニュルンベルク)の略で、まさしくディーゼルエンジンがアウグスブルグで作られている証しなのです。
町の紹介が余りに長くなってしまいました。肝心の音楽の話はまた次回にさせて頂きます。

コメント