ドイツでのヴァイオリンレッスン【5】

バイオリン

今回は、ドイツでのオーケストラのオーディション(入団試験)についてお話ししたいと思います。
ドイツでオーケストラの奏者になりたいと思う人は、先ずdas Orchester(ダス オーケストラ)という本を入手します。これは、日本でも手に入れる事が出来ますが、世界中のオーケストラの募集が載っています。勿論、我が札響こと札幌交響楽団の募集も出ています。
この本は、ドイツの雑誌なので先ずベルリンフィルなどのドイツのオーケストラの募集から載っています。
私の場合、バイオリン奏者なので、それに注目して求人を見ると何処何処のオーケストラで第一バイオリン何人募集だとか、第二バイオリン奏者募集とかいう風に出ているのです。
そうしたら、入団を希望するオーケストラにAnmeldung(アンメルドゥング)と云う出願の手紙を出します。これには、プロフィールや写真を添えて申請するわけです。
ただ、此処でとても大事な事があるのですが、ドイツでは一度オーディションを受けて落ちるとそのオーケストラはもう受けられなくなってしまいます。日本では一応、入るまで何回でも受ける事は出来ます。
ですから、本当に入りたいオーケストラがある場合はよ~く考えてAnmeldungを出さないといけないのです。
そうしますと、今度は、オーケストラの方からEinladung(アインラードゥング)と云う招待状が来ます。と言うと簡単に聞こえますが実はこれがなかなか来ないのです。
私の場合は、50通以上出しましたが招待状が来たのは4件か5件ぐらいでした。余談になりますが、私はどうせ来る訳がないと思ってベルリンフィルとウィーンフィルにも出してみました。すると何と、ウィーンフィルから綺麗なレリーフ入りの封筒で丁重なお断りの手紙がかえって来ました。
これは、ドイツ生活の記念に今も大事にとってあります。
ではこの続きはまた次回にさせていただきます。

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